中学受験を終えた生徒さん達から嬉しい報告を頂いています。一年生の時から見ていたお子さん達だったので今年も感慨はひとしおでした。
毎年思うのですが、成城楓塾のお子さんは本当に、そのお子さんの個性に合ってるなと思う中学に進学されています。
今年のお子さん方のそれぞれの進学先を伺った時もやはりそう思いました。
スポーツが大大大好きで、大きくなったらラグビー選手になりたいと言っていたお子さんは、ラグビー部がある中学に進学したいと話してくれていたのですが、見事その希望を叶え、文武両道のラグビーの強豪校に行く事になりました。
おっとりした無邪気で天衣無縫な性格で、受験勉強を始めた頃は勉強が多すぎると泣いたりしていましたが、いつのまにかラグビーがやれる学校に行きたいという目標に向かって自主的に勉強に取り組むようになってきました。ご両親の愛に守られながら受験勉強を通して心も体も逞しく成長しているのをはっきりと感じていました。
とにかく真面目でコツコツタイプだった女の子は、大手塾ではなく自主勉強中心の塾でマイペースを貫き有名大学付属校に合格。オシャレでお嬢様っぽい雰囲気の彼女にぴったりな学校です。他に受けた学校も全部受かったと嬉しそうに教えてくれました。これは本当にすごい事です。よほどしっかりとした実力があっての事でしょう。
その子は以前
「私のママはテストでどういう点が出ても絶対に怒らないの。ずっとそれが普通だと思っていたけど、友達の話を聞いてそうじゃない子も多いって気がついた。なんでテストの点が低いと怒られるのかなーって不思議なんだよね。」
と話してくれた事がありました。一年生の頃から自主性やメンタルが健やかに自然体で成長しているのをいつも感じていましたが、ご家庭の雰囲気が培ったものなのでしょう。
小学一年の頃からじっくりゆっくり、驚くほど深く物を考えるタイプだった子は受験直前期の1月にも成城楓塾に来てくれました。勿論受験勉強もやっていたのですが、書き初めをしたり(校内の書道展で銀賞をとっていました。)漫画を読んだりしながら、いつもと変わらずのんびり過ごしていました。
その時
「自分は受験生に知識量とかスピードを求めてくる学校より、しっかり考えられるかどうかを求めてくれる学校に行きたい。だからこの学校を受ける。他に魅力を感じる学校はないから、この学校しか受けない。」
と言っていました。そして
「今、一番世界に必要なのは富の再分配。それを実現する為に自分はまずいろんな社会システムや思想の勉強をしたい。それぞれの思想が生まれた背景にはその国の歴史や気候、地形とかの影響があると思うから、中学に入ったらその国の言語を勉強してその国に行って自分の目でいろいろ見てみたい。」
素晴らしいとしか言いようがありませんでした。
そして言葉通り唯一受けた第一志望の学校に見事合格。
それにしても4年生の時から受験勉強をやってきたのに、たった一校しか受けない、願書を出さないというお子さんの決断を支持されたご家庭もつくづく肝が据わっていらっしゃると思います。そういうご家庭だからこういうお子さんが育つのでしょう。
学童保育をやっていて良かったと思うのは、それぞれのお子さんが、どんどん自分の色に輝き出すのを目の当たりに出来ることですね。こうして晴れ晴れとした気持ちでお子さん達の新たなステージへの旅立ちを見送る事が私たちの何よりの喜びです。
みんな卒業してもどうか元気で。
中学に行ってあなた達の素敵な個性をもっともっと伸ばしてください。
幸せを祈っています。
2021年 春
成城楓塾
加藤貴子 加藤すみれ