成城楓塾の教育プログラム 

先日、こちらの英語教育に関心を持ったというお父さまが見学にみえました。        そして真っ先に                                   「こちらではどのような教育プログラムを実施しているのですか?」            というご質問をいただきました。

成城楓塾では、お子様方には国際化していく社会を力強く生き抜いていける人になって欲しいと願っています。

その為に小学時代にやるべき事は、健康な心と身体、学力、コミュニケーション能力を育むこと事だと考え、日々お子様方と接しています。

「教育プログラム」という形ではないかもしれませんが、私共がその三つの目標にどのような方針で取り組んでいるのかをお話しさせて頂きました。

健康な心と身体を育むには

健康な心を育むには子ども時代に愛を感じながら生活することが一番大事だと思っています。

愛を感じるとは具体的にはご家庭で和やかに食事をする、ゆっくり話を聞いてもらう、本を読んでもらうといった時間を過ごす事だと考えているので、こちらでもそういう時間を大切にするようにしています。

嬉しい体験、楽しい体験を沢山する事もとても大事だと思っていますが、トラブルを体験することも大切だと考えています。

大人にとっては些細な事も、子どもの中では世界の終わりのように感じられてしまう事があります。そういった事を一つ一つ乗り越え

「これ位で全てが終わるわけじゃないんだ」「こんな事で嫌われたりはしないんだ」と知っていくことが、健康な強い心につながるのではないかと思っています。

ですからこちらでトラブルが起こった際も、子どもの「大丈夫」の引き出しが増えて欲しいと考えながら対応するようにしています。

また世界について知ることも、自分の体験を相対化できる力につながると思うので、時々社会問題を提起する絵本を読み聞かせたりニュースについて話し合ったりするようにしています。

健康な身体を育むという点に関しても、やるべき事はいろいろあると思いますが、きちんと食べることはこちらでも出来ることだと考え日々努力しています。

成長ホルモンを分泌させるためにしっかり眠る事、また成長過程にある未熟な脳に、不必要な刺激を避け、良い刺激を与えてあげることも大事だと思います。

視覚や聴覚も刺激の一つと考えているので、成城楓塾の環境も、子どもの脳に良い刺激を与えるつもりで考えながら整えるようにしています。

学力について

小学校時代は読む、聞く、書く、話す、計算力を盤石にする事が第一だと思っています。

それには毎日コツコツ机に向かうことしかないと思うので、こちらでも勉強の時間はきちんと確保するようにしています。

また学力を引っ張るのは知的好奇心だと思います。知的好奇心を育てるには、特にやるべき事がない余白の時間も大切だと思うので、こちらでは子どもの自由な時間も大事にしています。

同時に小学校時代は自主学習の習慣をしっかりつけるべき貴重な時期だと思っています。

成城楓塾が考える自主学習の習慣とは、自分で考えて回答し、自分で答え合わせをする、間違えたら原因をチェックして次回は同じ間違いをしないよう努力していく、という事です。

なかなか難しい事だとは思いますが、日々の宿題を丁寧にやる事、テスト直しをきちんとやる事等を積み重ね、少しずつ身につけていってほしいと思っています。

コミュニケーション能力について

国際化していく社会の中で必要とされるコミュニケーション能力の一つに、まず人の心がどう動くのか想像する力、自分と他者の気持ちや尊厳を大切に扱う姿勢があげられると思っています。

その上で、自分の言いたい事を伝わるように伝える力も必要だと思うので、日頃からきちんと話す、聞くことを大事にしています。

そういう事を学ぶチャンスは日常生活にも沢山あると思うので、機会があれば「今みたいな言い方をしたら相手はこう思っちゃうんだよ、そんなつもりがないならこういう言い方をした方がいい」といったふうに具体的に声をかけるようにしています。

英語について

伝える力には世界の共通語としての英語を話せる力も含まれていると思います。

成城楓塾に来ているお子様方にも、将来、世界で堂々と自分の意見を言える人になってほしいので、英語は是非出来るようになってもらいたいと思っています。

英語の勉強法はいろいろありますが、多読は自分の子どもがやっているのを見ていて一番楽しそうで、一番効果があると感じた学習法だったので、保育に取り入れています。

小学生の多読は最近始められたばかりで事例が少なく、こちらでも試行錯誤しながら、読了語数400万語の保育者が、フォニックス等と並行して進めています。

ただ母語をしっかり身に着けることは人生の基礎を固める事でもあり、心の成長や学力にも大きく関係していると考えているので、

成城楓塾としては小学校時代は日本語(母語)を優先し、英語は、英語への興味を大切にしながら楽しむことを一番大切にしています。

多読の原則も英語を楽しむことですが、多読の英語を楽しむ為には読書の習慣、学習習慣、知的好奇心等が必要です。

結局は本を読む、毎日勉強するといった充実した日常生活を積み重ねながら、広く深い意味での学力を向上させることが、子どもの英語力を伸ばす事につながるのではと思っています。

 

大変長くなりましたが、お父さまには以上のようなことをお話しさせていただきました。

後から頂いたお名刺から察するに、ご自分のお子様のみならず日本の英語教育の見直しを目指していらっしゃる方だったのかもしれませんね。

こちらの方針は、お考えとは違っていたのかもしれませんが、肯定的に受け止めて下さった旨のメールを頂き大変有難く思いました。

思わぬご質問をいただき戸惑いましたが、こちらの考えをまとめる良い機会になり感謝です。

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