成城楓塾の自由研究指導例 1

夏休みは、時間をかけてじっくり自由研究に取り組むチャンスです。

ひまわり1

過去の自由研究指導例をご紹介します。(無断転載禁止)            「世界から見た太平洋戦争と日本」

自由研究3

「はじめに」で、この自由研究に取り組んだ動機について書いてあります。

ー私たちはいつも日本の教科書を読んでいる。日本の教科書は当然日本の視点で書いてあるから私たちは日本の考え方しか知らない。私はこれまでそんな事を全然考えなかった。私が日本と外国の教科書の視点がちがうかもしれないと思い始めたのは、つい最近テレビでアメリカの高校生グループが学校で原爆について話しているのを聞いた時だった。男の子が「たしかに日本が悪かったけどあれほどする必要はなかった」と言った時に女の子が「でも原爆のおかげで戦争が終わったのよ。それに多いと言ってもたったの20万人じゃない!!」と言っていた。私はとてもびっくりした。『たったの20万人しか死んでない』という考え方があるなんて信じられなかった。それで原爆について世界中が『悪い事だ』と思っているのか疑問を持って、いろいろな国の教科書を調べたのである。ー

まずはどんなことでもよいので、こんなふうに「知りたいこと」があることが何より大切です。それがあれば、なんでも自由研究になり得ます。

この場合は「世界の国は原爆を悪い事だと思っているの?」という疑問に迫るため、「じゃあ世界の国の小学校の社会の教科書を借りて調べてみたら」と提案し、図書館の本を一緒に検索してあげました。

さらに世界中の国を調べるのは大変なので、調べる国をしぼること、

それらの国の教科書には、「なぜ戦争が起きたのかについて」「原爆について」「戦争の結果、世界がどう変わったかについて」が、どのように書いてあるか書き出すようアドヴァイスしました。

そうした調査方法を、詳しくわかりやすく書くようにします。

自由研究

そして調べたことを「まとめ」にして、「結論」「感想」も書き、読む人が見やすいように「目次」もつくるよう指導しました。

2自由研究

このように方向や方法をしっかり提示してあげても、子ども一人で計画的に自由研究を仕上げるのは、ほぼ無理です。小学生なら途中で飽きるのが普通なのです。

ご家庭では、見守り励ますだけでなく、最初から一緒にやるつもりでいた方が、いっそ気が楽だと思います。大人も意外と勉強になって面白かったりしますよ。

木にとまっているセミ